No.2 北海道のリフトをまとめてみた

索道レポート

2022/4/16
No.2 北海道のリフトをまとめてみた(高速リフト編)


ハイライト

北海道のスキー場をより詳しく,マニアックに知るために,北海道リフトをヲタク的に詳しく見てみます。今回は,高速リフト編です。

[目次]
1.比較図▼
2.長さランキング▼
3.高低差ランキング▼
4.北海道一急な高速リフトは?▼
5.最も標高が低い山麓駅を持つ高速リフトは?▼

ここでの高速リフトの定義
単線循環式特殊索道(コンビリフトを含む)とします。単線循環式索道とは,搬器が停留所と停留所の間ではロープに固定されて高速運転をし,停留所ではロープから切り離され減速するリフトです。特殊索道は,ゴンドラではなくチェアリフトのことです。乗降が容易でスピードが速く,スキーの着脱も不要なため,効率よくスキー場を楽しむためにぜひ利用したいリフトです。

▲【ノーザンアーク】カルテットリフト

1. 比較図

北海道の高速リフトは何本ある?
北海道に高速リフトは計44本あります。動いていない休止中のリフトを含める計51本になります。

北海道の高速リフト一覧
下表に北海道の高速リフトのキロ程(距離)・高低差をまとめました。表はリフトの距離が長い順に並んでいます。
▲:休止中 ■:連絡リフト

北海道の高速リフト標高
下図は実際の標高をまとめていて,どのリフトがどの標高帯に位置しているのがわかります。ちなみに,現役の高速リフトで最も標高が高いところに山頂駅があるのは,キロロの朝里第2エクスプレスです。

リフト距離に対する高低差
リフト距離に対する高低差をまとめています。ざっくりですが,平均線から上側に位置するリフトは中級者用です。平均線から下にあるリフトは中級~初級者用で,あくまで平均なので急斜面を持つリフトも存在しますが,平均より下なので迂回コースがあるところが多いように感じます。

2. 長さランキング

第1位 富良野スキー場 ダウンヒル第1高速リフト
長さ:1,944 m
第1位は富良野スキー場のダウンヒル第1高速リフトです。富良野スキー場富良野エリア(左側のエリア)の主力リフトです。路線は,ロープウェーと並行しているためロープウェー混雑時には重宝します。
かつてはナイターも運行していて,ロングランが楽しめました。

第2位 トマムスキー場 パウダーエクスプレス
長さ:1,795 m
第2位のパウダーエクスプレスはトマム山中腹から山頂まで一気にアクセスする高速リフトです。2014年と新しいリフトですが,施設はアルツバンダイ第3クワッドからの移設です。

第3位 キロロスキー場 余市第1エクスプレス
長さ:1,766 m
第3位の余市第1エクスプレスは,初心者でも滑走できるエリアに架かるロングリフト。ゴンドラ混雑時の山頂へのバイパスとしても活用できます。

3. 高低差ランキング

第1位 トマムスキー場 パウダーエクスプレス
高低差:512 m
長さで第2位だったパウダーエクスプレスが第1です。距離も長く高低差もあるので,滑り応えも良く効率も抜群です。

第2位 ニセコヒラフスキー場 センターフォー
高低差:496 m
第2位は世界のニセコから,センターフォーリフトです。このリフトはナイターもやっていますが,真冬はフードがなく極寒です。

第3位 七飯スキー場 七飯第1高速リフト
長さ:451 m
第3位は七飯スキー場の七飯第1高速リフト。このリフトはスキー場中腹から山頂にあり,七飯の斜面を効率よく回すことができます。

4. 北海道一急な高速リフトは?

サッポロテイネスキー場 サミットエクスプレス
平均斜度:19 °
北海道で最も急な高速リフトがテイネのサミットエクスプレスです。このリフトの横のコースは,全国屈指の難コースで名高い北かべコース(max36° ave20°)です。

5. 最も標高が低い山麓駅を持つ高速リフトは?

ノーザンアークスキー場 カルテット
最低標高:90 m
最も標高が低い山麓駅を持つ高速リフトは,北見にあるノーザンアークリゾートのカルテットリフトです。言い換えると平野から山をほぼ登らずに着くことができるリフトです。