アッパービレッジゴンドラ

2x2x8-MGFP アッパービレッジゴンドラ

◆名称 Upper Village Gondola
◆許可年月日   2017年(H28)3月31日
◆運輸開始年月日 2017年(H28)12月1日

  1. キロ程    250 m
  2. 高低差    ? m
  3. 支柱数    4 本
  4. 輸送能力   500 p/h
  5. 速度     4.0 m/s
  6. 搬器台数   4台
  7. 搬器メーカ  CWA
  8. 搬器モデル  OMEGA Ⅲ LWI
  9. グリップモデル(握索機) 不明
  10. 山麓     緊張
  11. 山頂     原動
  12. 主原動機   ?
  13. 索道メーカー 日本ケーブル
  14. 回転方向   反時計
  15. 定員     8名×2(=16名)
  16. 方式     単線固定循環式(2x2x8-MGFP)
  17. 事業者    ニセコビレッジ(株)

1.概要~日本初のスキー場パルスゴンドラ
 「アッパービレッジゴンドラ」は,カサラ・ニセコ・ビレッジ・タウン・ハウス,およびザ・グリーンリーフ・ニセコビレッジが位置する宿泊エリアと,2016/2017年冬期シーズンに新たにオープンしたザ・グリーンリーフ・ニセコビレッジ脇のビギナー向けスキーエリアを結ぶ,全長250mのパルスゴンドラリフトです。パルスゴンドラとは通常のチェアリフト(固定循環式)と同じ構造ですが,ゴンドラ乗降時は低速にする必要があるため,ケーブル全体で速度調整を行います。この運転形態がパルス=脈動のように見えることから「パルスゴンドラ」という呼称になっています。「アッパービレッジゴンドラ」はスキー場設置初のパルスゴンドラで,国内では姫路セントラルパーク※に次ぐ2基目設置となります。(※国内初のパルスゴンドラは1994年和歌山市世界リゾート博に架設されたものが最初で,その後,山口きらら博パルスゴンドラ,姫路セントラルパークと2度も転用されています)
 2017シーズンに新設された「ビレッジエクスプレス」「アッパービレッジゴンドラ」は冬期シーズン中、午後10時まで運行しており。利用者は、ニセコビレッジ内の宿泊施設と商業施設間の移動を昼夜通してできるだけでなく、ナイターを楽しむことも可能となっています。(2021シーズンは運休)
 ちなみに2x2x8-MGFPは,群数x群搬器数xキャビン定員-Monocable Gondola Fixed-grip Pulsedという意味です。

③アッパービレッジゴンドラ●
2x2x8-MGFP(日本ケーブル)
250m/-/2016

ゴンドラ搬器

【ゴンドラ搬器諸元】
●メーカ  CWA
●タイプ  OMEGA Ⅲ LWI,8-PI.
●定員   8 名
●製造年  2004年
●重量   610 kg
●カラー  ブルー・グリーン

路線建設年と搬器製造年が大きく異なる
 アッパービレッジゴンドラのキャビンの製造年は2004年となっていますが,ゴンドラ建設年月は2016年11月と12年もブランクがあります。キャビンのタイプはOMEGA Ⅲ LWIは,ヒラフゴンドラ・テイネゴンドラ等と同じで,製造年もすべて2004年になっていることから,一括輸入した可能性があります。

図1.1 アッパービレッジゴンドラ①

図1.2 アッパービレッジゴンドラ②

図1.3 アッパービレッジゴンドラ③

図1.4 アッパービレッジゴンドラ④

図1.5 アッパービレッジゴンドラ⑤

図1.6 アッパービレッジゴンドラ⑥


2.停留所
 近年新設されている固定式リフトと形状に,走行レールが追加された形状になっています。山麓の緊張装置は,走行レールサポートが、滑車フレームと下部移動床とを連結する機能と、走行レールを支持する機能とを兼ねるように構成されており,これにより停留場をコンパクト化を実現しています。(山麓停留所床を見るとガイドレールが見え可動床だということがわかります)一方山頂の原動装置は,滑車上部に電動機・減速機に固設されており,機械カバーが最小限な形状であることからコンパクトな見た目を与えます。

図2.1 山麓停留所図2.2 山麓停留所図2.3 山麓停留所

図2.7 山頂停留所図2.8 山頂停留所図2.9 山頂停留所内


3.乗車風景
 以前,ザ・グリーンリーフ・ニセコビレッジ(旧:プリンスホテル本館)側には東山ゴンドラが運行されていたので,こちら側がメインでしたが東山ゴンドラが老朽化に伴い休止したことによってザ・グリーンリーフ・ニセコビレッジ(旧:プリンスホテル本館)⇔ヒルトンニセコビレッジ(旧:プリンスホテル新館)の移動が不便でした。そのため「アッパービレッジゴンドラ」は,ザ・グリーンリーフ・ニセコビレッジなどが位置する宿泊エリアと,ニセコゴンドラ側のビギナー向けスキーエリアを結ぶ連絡リフトとして建設され,全長250mと短く,乗車時間も短いです。

図3.1 乗車風景(前方2017)①

●執筆者  索道野郎
●更新日  v1:2021/4/19
●取材日  2016/3/5,2017/3/4,2017/3/5,2021/2/25

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