1.概要
ニセコ地区唯一の太平索道製コンパクト型原動重錘緊張
オープン当初のメインゲレンデ横に,オープンから2年後の1984年に建設されたビギナー用のリフト。開業当初,ホテル横にペアリフト(森のチェア)はあるものの主幹リフトの東山ゴンドラはホテルから少し下がった箇所に山麓駅があり,誤って東山ゴンドラ側に降りてしまった場合の救済措置的意味も含めて設置されたリフトと思われます(東山ゴンドラ山麓駅・東山プリンス本館の間にはロープトウも設置されていました)。また,コクド(現:プリンスホテル)のスキー場建設は,初め長大ゴンドラのみ架設し,その後必要な場所にリフトを配置する拡張方法で,このバンザイチェアもそのような拡張方式に従って架設されたと思われます。ニセコビレッジの1980年代に架設されたリフトは太平索道製のリフトで統一されており,このバンザイチェアも太平索道製です。
⑤バンザイチェア●
2-CLF(太平索道)
427m/128m/1984
2.停留所
1983年シーズン完成のカントリーロードチェアの原動重錘緊張装置は大掛かりな形状になっていますが,このバンザイチェアは比較的コンパクトな原動重錘緊張装置になっております。1984年になると安全索道・日本ケーブルの2社では油圧緊張が主流となりつつあったので,各社の技術の差が伺えます。